4月に迫る相続登記の義務化
皆さん、こんにちは。千原です。
私は来月開催の端唄の発表会に向けて三味線のお稽古に励んでいる今日この頃ですが、皆さんはいかがお過ごしでしょうか。
「相続登記義務化」はもう目前!
いよいよ「相続登記義務化」が4月に迫っています。各県や司法書士会などが、各地で相談会を開いているようですね。
相続登記を怠ると、10万円の過料という罰則対象になる可能性がありますので、心当たりのある方は早めに手続きを行う必要があるのですが、”過料が心配だから相続登記をする”のではなく、ご自身のためにも早めに対応することが大切だと私は考えています。
いざというとき、想像以上に相続登記に時間がかかることも…
私が対応している案件で、相続登記に時間がかかり、中々前に進まず困っている方がいました。
マイホームを売却することになり、亡くなった父親名義の共有持ち分を自分名義に相続登記をしようと、遺産分割協議書を作成しました。
そしてもう一人の法定相続人である兄に話をしたら「タダで印鑑は押せない」と言われ、何度も話し合いをすることになってしまい、その結果、応分以上の金額を支払うことで遺産分割協議書に応じてくれることになりました。なんと、ここまでに半年もかかりました…!
私のところに、やっと戸籍などの書類が届いたので確認したところ、兄嫁が父の養子となっていました。相談者としては「兄嫁はすでに亡くなっているから関係ないと思っていた」そうです。
重ねて、母が亡くなった時期が父より後だったこともあり、兄嫁と大正生まれの母の除籍や原戸籍についても取り寄せなければならず、本人もあちこちに出向いたり聞いたりする気力を失ってしまい、最後になって、戸籍取得を司法書士に委任することになってしまいました。最初に「委任すれば楽ですよ」とお伝えしていたのですけどね。。。
このように、父が亡くなった際の相続登記を怠ったばかりに、余計な時間と労力、そしてお金をかけることになってしまったのです。「実家を建て替え、父と同居して面倒を見る代わりに、実家の土地は自分がもらえることになっていた。」そうですが、亡くなって15年も経ってからでは状況も変化し、そう簡単にいかなくなってしまったという事例です。
「義務化」をきっかけに
先日受けた別のご相談者も、最初のヒアリングだけで相続人が10人以上居るようでした。
「祖父名義の土地」や「曽祖母名義の母屋」など、昔であればあるほど、代襲相続などで相続人の数が増えてしまうので、相続登記が難儀になってしまいます。
今回の法改正がきっかけとなり、相続登記を通じて親戚や家族とのコミュニケーションが円滑に進んでいただけたらいいな、と思っています。
いきなり司法書士に相談するのには抵抗があるという方は、まずは千原に相談してみて下さいね。